元浪人生の大学受験記

元浪人生の雑記。志望校は東京大学文科一類だった

独白

ギフテッドとか言って逃げているとある人間に言われた。その時私はカッとなってそうじゃないと怒っていたが、今思い返せば確かに逃げているだけなのかもしれない。
自分ができてしまう人間だと気づいたとき、それは小学生の頃だったが正直嬉しかった。皆がすごいすごいと褒めてくれたからだ。ただある時何もしなくなった。しなくてもできたからだ。そこから僕は課題も努力もしなくなった。
中学に入ると皆が成績の事を気にしだす。僕は何もしていないが上位にいつもいた。ただ、僕よりも努力している人が僕よりも下の順位なのに納得がいかなかった。バカじゃないの?とも思ったけど、そう思う事は良くないことだと思ったから嫌いだったし、何もしていない僕があんなにも努力している子よりもできてしまう事がものすごく申し訳なかった。上から目線かもしれないけど、心底そう思っていたし、今もそう思っている。努力していない僕はもっと底辺に居なければいけないんじゃないかと。なのになんで取れてしまうんだと常に罪悪感を感じていた。そんな時にギフテッドを知った。
僕は神に全てを押しつけて逃げ出したのだ。私のエゴを神が私に才能を押し付けたからだと断じで全て神が悪いんだと思い込み、自分を守ろうとした。
悪いことだと自分でも思う。ただ、今となってはギフテッドはそれだけで終わるようなものではないのだ。逃げるための物じゃなく、もっと大切な何かになっているから私は怒ってしまったのだろう。
自分でももっとこれを大切にしようと思ったし、自分が努力する事が、私が神に押しつけて逃げ出した、かつて私が犯したと感じていた罪に対する贖罪になるのだろうとも思った